大きさが1cm以下の乳頭がんを「微小乳頭がん」という。
微小乳頭がんの中で、臨床的に転移や浸潤が明らかでないものを「低リスク微小乳頭がん」という。
「転移」はがん細胞がリンパや血液の流れに乗って、離れた場所で病巣を形成することをいう。乳頭がんの場合、主に頸部のリンパ節に転移する。
「浸潤」はがんが直接、周辺の臓器を破壊して入り込んでいくことをいう。乳頭がんの場合、気管や食道、声帯を動かす反回神経などに浸潤することがある。
臨床的に低リスク微小がんであっても、手術でリンパ節を取ると、30%以上で小さなリンパ節転移がある。しかし、ごく小さなリンパ節転移は生命や健康を損なうことはない。
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